話題のZEHマンションってなに?投資用不動産としてのメリット・デメリットを解説

最終更新日:2023.04.13 (公開:2023.03.16)

近年メディアでよく見るZEHとはいったい何なのでしょうか?
当社に限らず、近年不動産業界ではZEHマンションが販売されており注目を集めています
今回の記事ではZEHとはそもそも何か、ZEHマンションの基準について詳しく説明します。

ZEHマンションを投資物件として購入したい方は本記事を読むことで、ZEHマンションのメリット、デメリットを抑えることができます。どうぞご確認ください。

「ZEH」(ゼッチ)ってなに?

ZEH(ゼッチ)とはNet Zero Energy House(ネットゼロエネルギーハウス)の略です。

「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」としています。

環境省

つまり、省エネ住宅のことをいいます。断熱性を向上させ、省エネ設備を導入することで、「エネルギー消費=光熱費」を限りなくゼロに近づけることが目標です。

出典:経済産業省 資産エネルギー庁

2015年にパリ協定において、「産業革命期より気温上昇2℃未満を目指す」という世界共通のCO2削減目標が掲げられました。そのことから、我が国では温室効果ガス排出量2030年までの26%削減(2013年比)を公約しています

この公約の影響を受け、経済産業省ではお得で快適な生活を実現するZEHの普及を目指し力を入れて取り組んでいます。

「ZEH」の基準

「ZEH」として認められるためには基準があります。

1.国が寒冷地や温暖地などの地域に応じて定めている強化外皮基準を満たす
2.基準一次エネルギー消費量から20%以上の消費量を削減する

この2点の基準が求められています。
参照:ZEHの定義(改定版)<戸建住宅>|資源エネルギー庁

「ZEH」の基準には、エネルギー消費量の削減割合などに応じて複数の種類があります。

例えば、高層マンションの場合は住戸数が多いのに対し、屋根は小さい構造です。そのため、創るエネルギーが供給するエネルギーを賄うことができず「ZEH」が成立しません

そのためマンションは2つの基準で分けることが基本です。

・戸建て住宅に使われる「ZEH」
・集合住宅に使われる「ZEH-M」

今回は「ZEH-M」を中心に紹介していきます。

「ZEH-M」とは何か?

先述したように、「ZEH-M」とは集合住宅に使われる定義のことです。

ZEH-Mは「ZEH-M」、「Nearly ZEH-M」、「ZEH-M Ready」、「ZEH-M Oriented」の4種類があり、マンションの階数や住戸数、マンションの規模によって実現可能な基準がそれぞれ設けてあります。

詳しい違いについては下記の表をご覧ください。

出典ZEHの普及促進に向けた政策動向

また、基準を満たしていることを分かりやすく伝えるために、BELS(ガイドラインに基づく第三者認証)と連動した「ZEHマーク」を作成しています。

第三者機関による評価を受けることで省エネ性能を5段階で表示し、視覚的に理解することが可能です。

ZEHマンションに住むメリット・デメリット

ここからは入居者目線でメリットについてお伝えしていきます。

ZEHマンションの快適性

ZEHマンションは従来のマンションに比べ、高断熱な施工により快適に過ごすことができます

例えば断熱材を通常よりも厚く入れたり、天井にも断熱を施工することで、高断熱なつくりとなっています。外の温度変化の影響を受けにくく、エアコンで快適に調整した温度を長時間保つことができるので、部屋間の温度差も小さいです。そのため、ヒートショックなども軽減することができ、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるため一年中快適に過ごすことができます

光熱費を抑えることができる

電気・水道などのエネルギーを無駄なく使うことは、毎月光熱費の節約につながります。
各例を見ていきましょう。

■電気代
・高断熱により冷暖房の利用頻度を減らす
・省エネ性能が高いエアコンの利用
■水道代
・節水機能付きの水栓・シャワーを利用

通常のマンションよりも高性能な設備を利用することで光熱費を抑えることができます

ZEHマンションに住むデメリット

通常のマンションに比べ家賃が高く設定されている可能性があります。理由は先述した通り、通常よりも多くの断熱材を使用したり、省エネ機能がついた高効率な設備システムを導入することで設備費用がかさむ為です。

ただし、光熱費を抑えることができるため、それを踏まえて周辺の賃料相場と比較検討することをおすすめします。

ZEHマンションを投資用マンションとして購入するメリット・デメリット

ここからはZEHマンションを購入した際のメリットについてオーナー目線で解説していきます。

差別化で空室対策に

2021年に実施されたマンションオーナー(補助金事業者)にとったアンケートでは、年間を通じて空室の改善効果を感じると答えた方が夏季の調査では85%、冬季の調査では90%を超えています
マンションオーナーのZEH-Mに対する満足度も90%以上と非常に高いです。

先述したようにZEHマンションは入居者が快適に過ごすことができる設備を設置し提供しているため、入居者のメリットが高い傾向にあります。そのため他のマンションとの差別化になり、空室対策につながるのです。リスクの軽減に繋がりオーナーにとっては大きなメリットとなります。

参考:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 調査発表会 2021

資産価値の向上が見込める

省エネ・環境性能が付加価値となり入居者の満足度も高いことから、賃貸需要を見込めむことができるため、資産価値が高いと判断されるでしょう。資産価値が高いと金融機関からの評価も良いです。金利の優遇や売却のしやすさに繋がります。

投資用マンションとして購入するデメリット

断熱や省エネなど、さまざまな高効率仕様の建材や備品を採用するZEHマンションは、一般的なマンションに比べて建築コストがかかります

そのため、購入金額が高くなることがデメリットです。今後の資産価値の向上や空室リスクが軽減できることなどの兼ね合いをみて、比較検討することが重要でしょう。

ZEHマンションの将来

政府は「2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」とする政策目標を掲げています。その実現に向け各不動産会社がZEHマンションの普及活動に取り組んでいくことが予想されます。今後、普及が進んでいくにつれ目が高まっていくことでしょう。

ZEHマンションについてもっと知りたいという方は実績のあるメイクスまでお気軽にご相談ください。専門知識を持ったコンサルタントが、あなたに最適な資産運用をサポートします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。㈱メイクス・㈱メイクスプラスにおいては、何ら責任を負うものではありません。


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メイクス100年不動産ナビ編集部

メイクス100年不動産ナビ編集部は、不動産投資をはじめ、資産形成についてワクワクしてもらえるようなの情報の提供を目指しています。初心者向けの情報から既にオーナーの方、知見のある方に向けた、不動産投資や資産形成についての疑問を客観的な視点から発信しています。

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