【初心者向け】不動産投資の始め方をステップ別に解説!メリットや注意点も

最終更新日:2023.04.11 (公開:2022.12.09)

不動産投資の始め方を、初心者の方にも分かりやすくステップ別に解説します。併せて、不動産投資のメリット・デメリット、注意点なども併せてご紹介します。

これから不動産投資を始める初心者の方の中には、

・どうやって不動産投資を始めればいいのか知りたい
・不動産投資は具体的にどんなことをするのか分からない

という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、不動産投資の始め方をステップ別に詳しく解説します。また、不動産投資のメリットやデメリット、どのような点に注意するべきなのかなども併せてご紹介します。

不動産投資で得られる「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」

まず、不動産投資で得られる利益の2つの種類について簡単に説明します。

インカムゲイン
インカムゲインは、購入した不動産を他の人に貸し出すことで得られる家賃収入が当てはまります。

②キャピタルゲイン
キャピタルゲインは、所有している不動産を、購入時よりも価値が高まったタイミングで売りに出す、あるいはローン残債よりも高く売却することで得られる売却益が当てはまります。

不動産はインフレに強い資産といわれており、価値が上がったタイミングで売却し、大きな利益を狙うことも可能です。

【ステップ別】不動産投資の始め方

不動産投資を初めて検討する場合、具体的にどう進めればいいのか分からない方も多いでしょう。
ここではまず、不動産投資の始め方をステップ別に解説していきます。

1.不動産投資について情報収集する

不動産業界で働いているプロを除いて、不動産投資を始める際に全く知識がない状態で投資をスタートするのは避けたいもの。不動産は、日常生活で目にする身近な存在ですが、業界ならではの言葉や知識がたくさん存在します

そこで、まずは不動産用語を知るところから始めるのがポイント。不動産投資に関わる本や不動産投資会社のセミナーなどへの参加が、最も効率的に知識を吸収でき、運用のイメージもつかみやすいのでおすすめです。

インターネット上のブログなどの情報で勉強する方法もありますが、誤った情報も多いので注意が必要です。

2.投資する金額や目的・目標を設定

不動産投資を始める際に必ず考えたいのが、投資の目的・目標です。「単純に稼ぎたいから始める」という理由だけでは、自分に合った投資のスタイルを確立できず、失敗する可能性も高いので注意しましょう。

・なぜ投資するのか
・いくら投資して月にいくら稼ぎたいのか
・何歳までにどのくらい資産を築きたいか


など、目的・目標によって取るべき投資手法が変わります。不動産投資に関する情報収集をして基礎知識を得られた後は、投資の目的・目標を自分なりに設定しましょう。これにより、自分に合った最適な投資を進められます。

3.投資する物件を探す

目的・目標が明確になった後は、それを達成するために投資する物件を探します。区分マンションや1棟物件、新築・築古など投資物件にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

不動産投資は入居者がいないと成り立たないことから、物件の立地が重要な要素です。そのため、投資する物件のエリアの選定は重要なポイントです。

購入したいと思える物件に出会うために、不動産会社への聞き取りや物件情報ポータルサイトの確認など、できるだけ情報収集しましょう。

気になった物件は、できれば現地に足を運び、周辺環境や雰囲気などを見て投資家としての感覚を磨くのもいいでしょう。そこまで時間を割けない場合には、不動産投資会社へ相談をして、自分に合った物件を探してもらうのもおすすめです。

4.ローンの審査を受ける

投資物件が決まった後は、いよいよ購入手続きに入ります。不動産投資は、基本的に融資を利用して物件を購入するので、売買契約の前にまずはローンの審査を申し込みます

不動産投資ローンは、住宅ローンに比べて提出書類が多いので、どのような書類を準備する必要があるのか不動産会社に相談しましょう

自分がどのような条件でどれくらいローンを組めるかは、早めに確認しておくのがおすすめです。

5.物件の購入

ローンの審査に問題がなければ、物件を購入するために売主と売買契約を結びます。売買契約から引き渡し(決済)までには、たくさんの書類準備や手続きが必要になるので、円滑に手続きできるよう事前に把握しておきましょう。

売買契約が終わった後は、決められた引き渡し日までに金融機関とローンを借りるための金銭消費貸借(金消)契約を結びます。後は、物件の引き渡しと同時にローンの決済をしたら正式に物件のオーナーになります。

引き渡しまで慣れない手続きも多いですが、始めのうちは一つ一つ必要な手順や、揃える書類を確認し、確実に進めていきましょう。

6.管理会社を検討する

不動産投資は物件を購入してからがスタートです。購入後は、自主管理をする場合を除き、管理会社を選定して管理契約を結びます。専業大家なら自主管理も選択肢としてあり得ますが、相当な知識がない限り副業の場合には管理会社を利用するのがおすすめです。

建物管理・運用は、管理会社次第で全く結果が変わってくるため、実績豊富で動きがよく、信頼できる管理会社を探します。管理手数料についても会社によって違うので、手数料、管理の質、担当者のレスポンスなどを総合的に判断して、自分に合った管理会社を選びましょう。

7.入居者を募集して運用開始

管理会社と契約できたら、入居者の募集や修繕など必要な業務を行います。すでに入居が埋まっている物件であれば、入居者の情報については必ずチェックしましょう。

空室がある物件であれば、入居募集のために広告を打つ必要があります。また、客観的に見て物件に手を加える必要がある場合には、修繕やリフォームの検討も必要です。

管理委託している場合でも、オーナーとして物件の収益性を考えながら、必要な業務は積極的に行いましょう。

不動産投資を始めるメリット

不動産投資には、始めてみないと分からない魅力がたくさんあります。ここからは、不動産投資を始めるメリットについて説明していきます。

ローンで融資を受けて家賃で返済できる

不動産投資は、金融機関からのローンで物件を購入し、入居者からの家賃収入で毎月の返済をします。

株式などの金融商品であれば自分の財布から資金を捻出する必要がありますが、不動産投資は、必要最低限の自己資金のほかは他人資本で資産形成ができます。自分の資金を多く使わずに資産を作ることができるので、運用効率が高い点は不動産投資の大きなメリットです。

節税効果が期待できる

不動産投資をスタートした初年度は節税効果が期待できます
物件購入時には

・不動産取得税などの税金
・登記費用
・ローン手数料
・火災保険


などの初期費がかかります。これらの諸経費を計上すると、家賃収入よりも経費の方が大きく、収支はマイナスです。マイナスになった分は確定申告時に損益通算できるため、税金が還付されて結果的に節税となります。

※節税効果が生じるのは不動産所得が赤字の場合です。同所得が黒字の場合は、納税額は増加いたします。不動産所得に係る必要経費が減少した場合は節税効果も減少します。

安定収入(家賃収入)が期待できる

不動産投資は、満室稼働を維持できれば、毎月安定した家賃収入が期待できます。株式や外貨などの投資は常に価格が変動しますが、家賃は築年数による変動はあるものの基本的に激しい変動はありません。資産運用のポートフォリオに不動産投資を組み入れることで、リスクを考慮したポートフォリオ戦略を考えることができます。

また、不動産投資は労働を伴わないため、他に本業がある会社員でも問題なく取り組めます。景気に左右されにくく、毎月の安定収入が期待できる点は不動産投資のメリットの一つです。

ローンを組むと団体信用生命保険に加入できる

不動産投資で物件を購入する際、ローンを組むと団体信用生命保険に加入します。加入者が死亡したり高度障害となったりしたときには、ローンが保険金で完済され、遺族には無借金の不動産と毎月の安定した家賃収入が残されます。

保険料はローンの金利に組み込まれて毎月の家賃から支払われるため、通常の保険商品とは違い、自分の財布から保険料を出す必要もありません

なお、これまでの団体信用生命保険は、死亡時と高度障害のみが保障対象なのが一般的でしたが、最近では、ガンをはじめとする生活習慣病もカバーする保険もあります

私的年金の形成が期待できる

不動産投資は、私的年金代わりとしても活用できます。将来的にローン完済後は家賃収入がほぼ手元に残るため、老後の生活資金として期待できるでしょう。

「少子高齢化」や「インフレ」、「老後資金2,000万円問題」など、経済の先行きと併せた老後資金の作り方が注目されている時代に、現金貯蓄のみで将来の備えをするのはかなり大変です。老後の年金対策として、不労所得が期待できる不動産投資は魅力的です。

インフレ対策のリスクヘッジにできる

不動産はインフレに強い資産といわれています。

インフレになると物価が上昇し、逆に貨幣価値は目減りします。一方、不動産は価値が上がるため、売却価格によっては大きな利益が期待できるのです。

単なる貯金だけではインフレ時に資産価値が下がるリスクもありますが、不動産投資によってインフレ対策が可能になります。

相続対策にできる

相続前に現金を不動産に変えておくことで、同額の現金を相続した場合に比べ、節税につながるメリットもあります。

相続財産の評価をする際、不動産は現金の6割~7割程度の評価額となるのが一般的です。よって、全てを現金で相続したときよりも課税評価額が下がり、最終的に支払う税金を減らすことができるのです。

不動産投資を始めるデメリット

メリットだらけのように見える不動産投資ですが、注意するべきデメリットもあります。ここでは、不動産投資を始めるデメリットについても説明していきます。

不動産購入時に初期費用がかかる

ローンで物件を購入するケースでも、購入にあたって初期費用がかかります。そのため、不動産価格ほどの負担はないですが、ある程度の自己資金は必要です。
初期費用は

・登記費用
・売買契約書に貼る印紙代(税金)
・ローン手数料
・保険料

などがあります。物件の規模にもよりますが、概ね100万円前後が最低限必要な自己資金の目安です。

株式投資と比べると流動性が低い

一般的に不動産は、他の資産と比べて流動性が高くないとされています。株式などの金融資産であれば、インターネット上で1日に何度も売買を繰り返すことも可能です。

一方の不動産投資では、不動産を売却するときは早くても1~2カ月程度はかかります。物件によっては何年経っても売れないケースもあるので、物件選定時には流動性も加味して物件を判断することも大切です。

物件が空室時には収入が減る

不動産投資は、入居者がいる間は毎月安定した家賃収入が見込めます。ただ、空室になると、家賃収入が減ってしまう点がデメリットです。

賃貸経営を続けていく中で空室は発生するものですが、その都度できるだけ早期に入居付けをする必要があります。物件を選ぶ際には、賃貸需要を考えて空室が発生してもすぐに入居付けが期待できる物件を選ぶことが大切です。

固定費や運用費が発生する

不動産投資は、運営していく中でさまざまな固定費や運用費がかかります
例えば

・管理会社に払う管理手数料
・修繕費
・入居付けに関わる広告費
・固定資産税

など意外に多くのコストが発生します。

安定した家賃収入があるからと全ての収入を消費に回すのはリスクが高いです。必要な経費はある程度、予測を立てることもできるので、計画的な資金計画を立てておくことが大切です。

不動産価格下落のリスクがある

年月を経ると建物や設備は劣化していきます。そのため、不動産価格は基本的に購入時よりも下落するのが一般的で、デメリットの一つと考えられるでしょう。

ただし、立地が良く、建物の管理が丁寧にできていれば価値を維持することも可能です。また、インフレなど景気の影響を受け、需要が高まることによって不動産価格が上昇する場合もあります。

天災のリスクがある

不動産は、台風や地震などの天災によりダメージを受けるリスクもあります。場合によっては、建物が破損するなど物件に深刻な影響が出る場合もあり、多額の復旧費用がかかる可能性も否定できません

自然災害の多いエリアでは風評被害から賃貸需要が下がる傾向もあるため、物件選定時は、天災も視野に入れてハザードマップなどを確認しておくといいでしょう。

初心者が不動産投資を成功させる5つのポイント

最後に、初心者が不動産投資で成功するためのポイントを5つご紹介します。

投資の基本的な仕組みを理解する

まずは不動産投資における基本的な仕組みを理解しましょう。投資にかかる税金やスタート時にかかる費用、建物の管理・運営方法など、収益化に向けた基本的な仕組みを理解して適切な投資方法を実践することが大切です。
賃貸経営や税金の仕組みについて理解することで

・自分で対応できること
・対応するべきこと
・専門家へ相談・委託すべきこと

を適切に判断できるようになるため、効率的な資産運用の実現にもつながります。

目的や資金に合わせた投資手法を選ぶ

投資の目的や自己資金に合わせた投資手法を選ぶことで、リスクを抑えて、計画的かつ安定した資産運用ができます。不動産以外の株式なども含めた資産運用をするのであれば、ポートフォリオを適切に組み、計画的に分散投資をすることがポイントです。

例えば、資金が少ない状態でハイリターンを狙う不動産投資は、リスクが高く適切ではありません。また、最終的にどのくらい資産を増やしたいかによって、不動産投資で選ぶべき物件や資金計画は変わってきます

少額から始める

どのようなビジネスでも、「小さく始めて、後から大きく」といわれますが、不動産投資も同じです。投資を始める際は、少額からスタートすることをおすすめします。不動産投資は、賃貸事業であり立派なビジネスでギャンブルではありません

まずは少額投資から始めて成功体験を重ねることで、正しい知識や情報、確かな判断力が身につきます。例えば、不動産投資の場合、アパート・マンションの1棟物件などよりは、物件選定や建物管理のしやすさから、新築ワンルームマンションがおすすめです。

レバレッジ効果を生かす

不動産投資ローンを組むのに抵抗がある方もいますが、余程の資産を持っていない限り、現金だけで不動産に投資するのは限界があります。

そのため、初心者が成功するためにはレバレッジ効果を生かすのが近道です。不動産特有の「他人資本で資産形成ができる」メリットを最大限に生かしましょう。もちろん、物件選びや健全な運用を行うのが前提になりますが、レバレッジ効果に意識を向けることもポイントです。

人口集中が進んでいる都市部で投資する

一般的に、投資する物件を選ぶ際は、人口集中が進んでいる都市部で投資するのが低リスクです。地方で高利回りの物件は確かに魅力的に見えますが、初心者にはおすすめできません

今後の日本は都市部へ人口集中するともいわれています。初心者がリスクをできるだけ抑えて運用するために、まずは賃貸需要が安定している都市部で成功体験を得るのが一番です。

メリット・デメリットを知ることから不動産投資を始めよう

今回は、不動産投資の始め方をテーマに、物件購入から運用までのステップ、不動産投資のメリットやデメリットについて解説しました。

初心者の方にとって、不動産投資では具体的にどのようなことを行い、どのようなポイントで判断すればいいのかなど、分からないことがつきものです。

不動産投資の基礎知識をはじめ、物件選びやローン審査の進め方など、自分だけでは解決できない情報収集に関しては、プロのサポートを受けてみるのもおすすめでしょう。

初めての不動産投資なら、実績豊富なメイクスまでお気軽にご相談ください。専門知識を持ったコンサルタントが最適な資産運用をサポートします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。㈱メイクスにおいては、何ら責任を負うものではありません。

この記事が気に入ったらシェア

  • twitter
  • facebook
  • hatena

著者/監修者紹介

アバター画像

メイクス100年不動産ナビ編集部

メイクス100年不動産ナビ編集部は、不動産投資をはじめ、資産形成についてワクワクしてもらえるようなの情報の提供を目指しています。初心者向けの情報から既にオーナーの方、知見のある方に向けた、不動産投資や資産形成についての疑問を客観的な視点から発信しています。

この著者の一覧ページへ

この記事が気に入ったらシェア

  • twitter
  • facebook
  • hatena

登録無料

メルマガ登録

資産形成や不動産投資の基礎知識から実践ノウハウまで役立つ知識情報をお送りします。 メルマガ限定の情報もあるので是非ご登録ください。

  • 資料請求はこちらら
  • CONTACT

RECOMMENDオススメ記事

メイクス100年不動産ナビは株式会社メイクスが運営する不動産情報メディアです。不動産投資の基礎知識からマンション経営、資産形成、賃貸、売却などの実践ノウハウまで役立つ知識をお届けします。

  • 資料請求はこちらら

キーワードから記事を検索

カテゴリーから記事を検索