神奈川県川崎市は、その活気ある都市環境と、絶え間なく続く開発で不動産投資家からも注目されているエリアです。東京や横浜へのアクセスが良く、人口も増加を続けており、新たな商業施設や住宅地が次々と開発されています。
そこで今回は、不動産投資の視点から、神奈川県川崎市の特徴や魅力について解説します。
目次
神奈川県川崎市の基本情報
神奈川県川崎市は県の北東部に位置し、多面的な魅力と経済的重要性が際立つ都市です。はじめに、川崎市の基本情報について紹介します。
川崎市の人口
神奈川県人口統計調査結果(2024年5月1日時点)によると、川崎市の人口は約1,550,991人、世帯数は781,998世帯となっており、人口数は神奈川県で横浜市に次いで2番目の規模を誇ります。
川崎市は、1924年に人口約5万人でスタートし、1973年には100万人を突破しました。その後、1993年には120万人、2017年には150万人と、人口増加が長期的に継続しており、この傾向は今後も続くと見られています。
また、豊富な雇用機会、発展した交通インフラ、そして高い居住水準などが複合的に作用し、居住者にとって魅力的な環境を提供し続けている都市です。
■参考:
神奈川県の人口と世帯|神奈川県
川崎市の人口が155万人を突破しました!|川崎市 オンラインプレスルーム
川崎市の地形
川崎市の面積は144.35平方キロメートルにも及び、東西に細長い形状をしています。
市域の大部分は平坦な地形で構成されており、北西部に位置する丘陵地帯を除いて、ほぼ平らな地形が広がっているのが特徴です。この地形は、川崎市の都市開発や交通網の展開に大きな影響を与えています。
平坦な地域は商業施設や住宅地の建設に適しており、経済活動が活発に行われる一方で、丘陵地帯は自然が豊かで住環境としての価値も高く、各エリアで多様な生活が営まれています。
川崎市の交通アクセス
川崎市は、その地理的位置と優れた交通ネットワークにより、東京方面や横浜方面にもアクセスしやすい地域です。
現在、5つの鉄道事業者が乗り入れており、合計14路線・55駅で運行しています。川崎市内に乗り入れている路線は次の通りです。
- JR東日本(東海道線、横須賀線、京浜東北線、南武線、鶴見線)
- 京浜急行電鉄(京急本線、京急大師線)
- 東急電鉄(東横線、目黒線、田園都市線、大井町線)
- 小田急電鉄(小田原線、多摩線)
- 京王電鉄(相模原線)
川崎市を縦断して走るJR南武線は、地域内の移動はもちろん、近隣都市へのアクセスにも便利な路線です。この南武線に、京急線、東急東横線、東急田園都市線、小田急線、そして京王相模原線という5つの私鉄路線が交差するかたちで交通網を形成しています。
川崎駅はこれらの路線が集まるハブとしての役割も果たしており、多方面への移動が可能な交通の要所と言えます。
自然やスポーツなどさまざまな魅力があふれる街
川崎市の北西部に位置する多摩区や麻生区は豊かな自然環境で知られ、区民はもちろん、訪れる人々に憩いの場を提供しています。これらの地域は都市部の喧騒から離れ、緑豊かな公園や散策路が整備されているため、自然と触れ合いたい人々にとって理想的なスポットです。
また、川崎市は「スポーツのまち・かわさき」というテーマのもと、スポーツの振興に積極的に取り組んでいます。市内には等々力陸上競技場(Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)をはじめ、複数の総合型地域スポーツクラブがあり、市民に幅広いスポーツの機会を提供しています。
プロスポーツチームであるサッカーの川崎フロンターレやバスケットボールの川崎ブレイブサンダースの本拠地でもあり、それらのチームの活躍も市の魅力を高め、地域に活気をもたらす要因です。
川崎市は、自然の豊かさやスポーツ文化など、多様な魅力が融合した都市と言えます。
不動産投資の観点で川崎市の特徴を確認
ここまで川崎市の概要を説明してきましたが、不動産投資の観点ではどのような特徴があるのでしょうか。
ここからは、不動産投資の観点から見る川崎市の魅力について確認していきましょう。
2028年開業の大型再開発「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」が進行中
川崎市では、2028年10月に京急川崎駅隣接地において、大規模な複合エンターテインメント施設開業を目指す「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」が進行中です。
「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」では、約13,640平方メートルの敷地に、メインアリーナと商業棟からなる複合エンターテインメント施設が建設される予定です。
開発予定地は、羽田空港や東京都心など、主要な地点からのアクセスが良好な位置にあるため、川崎市の賃貸需要を一層増加させる可能性があります。
アリーナシティは、ショッピング、飲食、エンターテインメントの施設が一体となっており、地域社会に新たな活気をもたらすとともに、不動産市場においても魅力的な投資機会を提供することになるでしょう。
川崎駅から都心へのアクセスが良い
川崎駅から都心へのアクセスの良さが、このエリアの住み心地の良さに大きく貢献しています。
川崎駅から品川までは最短で9分、東京駅までは18分という位置にあり、通勤や通学に利用する人々にとって大変便利です。特に、新幹線が通る品川駅や新横浜駅への素早いアクセスは、川崎駅の利点をさらに際立たせています。
川崎駅周辺には、その交通の便利さから多くの人々が居住しています。日々の生活が便利で快適であることは、住む場所を選ぶ上で大変重要な要素です。
このような交通面でのアクセスの良さは地域全体の魅力を高め、不動産市場においても価値を上げる要因となっています。
主要駅周辺の利便性が高く利用者が多い
JR川崎駅は、JR東日本の駅の中で年間乗車数が11位(各駅の乗車人員 2022年度 ベスト100|企業サイト:JR東日本)と、利用者が非常に多い駅です。神奈川では横浜に次いで利用者数が多いことが、この駅の重要性を示しています。
川崎駅周辺には「ラゾーナ川崎プラザ」や「アトレ川崎」など、大型の商業施設が充実しており、日常の買い物や休日のショッピングに便利な環境が整っています。
また、川崎市で川崎駅に次いで利用者が多い東急田園都市線の溝の口駅も、駅前の大型ショッピングビル「ノクティプラザ」と「マルイファミリー溝口」の存在が非常に大きな駅です。日用品だけでなく、ファッションや雑貨といった買い物からレストランでの食事まで楽しめます。
さらに駅の東側には「ドン・キホーテ」「マルエツ」など100店舗以上のお店が並ぶ商店街「ポレポレタウン」があり、充実した商業施設が魅力のエリアです。
このように、主要駅の交通アクセスだけでなく、駅周辺の商業施設も充実しているため、賃貸物件の需要が高く、安定した家賃収入が期待できるでしょう。
単身世帯が多い
「川崎市統計書 令和5年(2023年)版」によると、川崎市における単身世帯の割合は約45.6%となっています。2022年度の厚生労働省のデータでは、全国の単身世帯の割合は32.9%のため、全国平均と比較してもかなり高い割合です。
単身世帯の割合が高いということは、川崎市はワンルームマンション投資に適したエリアであると考えられます。
川崎市の人口は増加を続けており、今後もその傾向が続くと予想されています。特に20代、50代、70代の人口増加率が高いため、若年層の単身世帯だけでなく、シニア層の賃貸需要も見込まれる地域です。
■参考:
川崎市統計書 令和5年(2023年)版|川崎市
2022(令和4)年 国民生活基礎調査|厚生労働省
川崎市のエリアごとの特色を紹介
川崎市は、それぞれの区に異なる特徴があります。ここからは、川崎市の代表的な5つの区について、各区の特徴と魅力に焦点を当てて紹介していきます。
幸区
幸区は、JR川崎駅を中心とした交通アクセスの良さが魅力のエリアです。特に新川崎駅周辺での都市開発が著しく、大型マンションが立ち並んでいます。これらの点は、不動産投資の観点から見ても魅力的な要素です。
新川崎駅周辺の開発は、居住空間だけでなく、商業施設やオフィスビルの建設も期待できます。これにより一帯の不動産価値はさらに向上し、安定した賃貸需要が見込まれるため、投資リターンの期待値が高まります。
また、幸区はその利便性から、若年層を中心に多様な層が移り住む傾向にあり、さまざまなライフスタイルを支える住環境が整備されつつある点も特徴です。駅近の物件を中心に高い稼働率が維持され、投資対象としての魅力が日に日に増しています。
川崎区
川崎区は、京急川崎駅を中心に発展した商業と工業が共存する地域として知られています。工業地帯として長い歴史を持ち、多くの企業が拠点を構えることで安定した雇用を生み、活発な経済活動が継続しています。また、商業施設も豊富で、地域住民や働く人々の生活に便利な環境です。
2022年に開通した多摩川スカイブリッジは、羽田空港へのアクセスを大幅に改善しました。これにより、川崎区は国際的なビジネスのハブとしての魅力も増しており、海外企業やビジネスパーソンの注目を集める可能性があります。
不動産投資の観点から見れば、このような活発な経済活動は不動産価値を向上させる要因となります。特に、商業施設やオフィスビルの需要は増加すると予想され、長期的な資産価値の向上が見込まれるでしょう。
■参考:
川崎市 : 羽田連絡道路整備事業(多摩川スカイブリッジ)について
中原区
川崎市中原区は、武蔵小杉駅を中心とした地域で、複数の路線が交差する交通の要衝として知られています。この交通網が区内外へのアクセスを容易にし、中原区の不動産価値をより高めています。
人口増加が顕著なこの地域では、教育施設が充実していることも特徴のひとつです。学校や保育施設が豊富にあり、子育て世代の住民が安心して生活できるサポート体制が整備されているため、中長期的な賃貸ニーズが見込まれます。
単身者だけでなく家族連れにとっても住みやすい環境が整っている点は、投資物件の幅が広がることになり注目すべきポイントです。
高津区
川崎市高津区は、ペデストリアンデッキで知られる溝の口駅を中心に発展しており、商業施設が集中している地域です。日常の買い物やレジャーが便利であることは、住みやすさを高める要因のひとつです。
溝の口駅前の発展は不動産投資の機会を広げており、また多摩川沿いでは単身者向けのマンションが積極的に建設されています。治安が良く、閑静な住宅街が広がっているため、一人暮らしからファミリーまで幅広い世代からの賃貸需要が期待できます。
多摩区
川崎市多摩区は、その豊かな自然環境と、現在進行中の開発プロジェクトで注目されています。特に、多摩丘陵と多摩川の近くに位置する多摩区は、自然に囲まれた生活環境を求める居住者にとって魅力的なエリアです。
向ヶ丘遊園の跡地や駅周辺で進む再開発は、多摩区の不動産価値を高めるポテンシャルを持っています。この再開発プロジェクトでは、複合商業施設や自然体験エリアの建設を予定しており、地域の魅力をさらに高めることが期待されています。
安定した居住需要と地域開発の進展は、多摩区の不動産価値を支える要素です。自然豊かな環境と利便性の高い商業施設の共存は、居住者の高い満足度にもつながるため、川崎市の他の区にはない独自のメリットがあるということで、多摩区は不動産投資家から注目を集めています。
■参考:
向ヶ丘遊園跡地の開発計画が2023年度竣工に向け始動します|おでかけ|小田急沿線情報 ODAKYU VOICE home
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川崎市の不動産投資では単身世帯向けの物件がおすすめ
川崎市は地区ごとに異なる特色を持っていますが、すべてのエリアに共通して、単身世帯向けの物件に注目が集まっています。
川崎区や中原区など、交通の便が良い地域や商業施設が充実しているエリアでは、特に単身者のマンション需要が高く、投資先として魅力的なエリアです。また、多摩区のように自然豊かな地域に対しても、賃貸物件を探す方の関心が高まっています。
川崎市内で単身者向けマンションやアパートを投資対象とすることは、高い稼働率と安定した収益が期待できるため、不動産投資家にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。
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