【最新】東京駅周辺の主な再開発予定一覧|市街地再開発がマンションに及ぼす影響とは?

最終更新日:2023.07.20 (公開:2023.06.22)

現在、東京駅周辺では大規模な再開発が進行中です。そこで今回は、東京駅周辺・八重洲エリアの再開発計画の概要をはじめ、竣工予定のビルに関する最新情報をご紹介します。

また、市街地再開発が周辺マンションに与える影響や、再開発エリアのマンションへの投資メリットなどについても解説します。

目次

東京駅周辺・八重洲エリアの再開発計画の概要

東京駅周辺・八重洲エリアの再開発は、「国家戦略特区」という制度に基づいて、「世界で一番ビジネスのしやすい環境」の整備を目指して進行しています。東京都、神奈川県、千葉県千葉市、成田市が指定区域となっている「東京圏」の目玉ともいえるプロジェクトで、国際ビジネスの拠点づくりと、グローバルな新事業創出が再開発計画の狙いです。

中でも、東京駅前・八重洲エリアの再開発は、メディアに取り上げられるなど注目が集まっています。例えば、2023年3月10日にグランドオープンした「東京ミッドタウン八重洲」や、2027年度の竣工が予定されている「Torch Tower(B棟)」など、国際都市の中心部にふさわしい大規模再開発であることが、注目が集まる理由でしょう。

主な東京駅周辺の再開発事業・竣工予定ビルを紹介

ここからは、東京駅周辺で進行中の再開発事業・竣工予定ビルについて、主なものを詳しくご紹介します。

東京ミッドタウン八重洲

東京ミッドタウン八重洲は、「『JAPAN VALUE(新しい価値・感性・才能)』を世界に発信しつづける街」をコンセプトとする「東京ミッドタウン」ブランドの3番目の施設として、2023年3月10日に全館オープンしました。

単なる商業施設やオフィスだけでなく、地域の生活基盤を支える施設も充実しているのが特徴です。そのため、街全体の魅力向上や、地域経済の活性化にも貢献することが期待されています。

施設は2つの建物からなり、階層別にオフィス、ホテル、商業施設、小学校、バスターミナルなどが配置されています。施設概要は次の通りです。

◆ビルの構成と階数
・八重洲セントラルタワー:地上45階、地下4階、ペントハウス2階
・八重洲セントラルスクエア:地上7階、地下2階、ペントハウス1階

◆主な用途・入居施設
・低層階…商業施設エリア。商業施設初出店や東京初進出のテナントが数多く入居
・中層階…東京駅エリア最大規模の面積を誇るオフィスフロア
・高層階…「ブルガリ ホテル 東京」(タワー地上40~45階)。高級ブランドのブルガリ運営のホテルが日本初進出
・その他…「バスターミナル東京八重洲」(タワー地下2階)、「中央区立城東小学校」(タワー地上1~4階)、「昭和こども園」(スクエア地上2~3階)など

■公式サイト
東京ミッドタウン八重洲

TOKYO TORCH(Torch Tower B棟)

東京駅に隣接する常盤橋エリアでは、あらゆる世代のライフスタイルを満たせる施設づくりを目指し、10年がかりの再開発プロジェクト「TOKYO TORCH」が進められています。

東京の新たな名所になることが期待されているB棟は「Torch Tower(トーチタワー)」と命名され、2027年度竣工予定です。高さは390mで、完成すれば日本一の超高層ビルになります。商業エリア、オフィスエリア、ラグジュアリーホテルなどが配置され、高層階には都内最高層クラスの展望施設が設けられます。

先行して「Tokiwabashi Tower(常盤橋タワー)」は開業しており、ビルの足元にはイベントなども開催される緑豊かな大規模広場、テラスを備えたレストランエリアも整備されました。

◆ビルの構成と階数
・Tokiwabashi Tower(常盤橋タワー)…地上38階、地下5階[2021年開業]
・Torch Tower(トーチタワー)…地上63階、地下4階(2027年度竣工予定)
・TOKYO TORCH Park(トウキョウトーチパーク)…緑豊かな大規模広場
・TOKYO TORCH Terrace(トウキョウトーチテラス)…テラスのあるレストランゾーン

◆主な用途・入居施設
・Tokiwabashi Tower(常盤橋タワー)…オフィス、店舗が入居。ショップ、レストラン、カフェテリアラウンジなど
・Torch Tower(トーチタワー)…展望施設、オフィス、ショップ、レストラン、ホール。アジア初進出の高級ホテル「Dorchester Collection」が出店予定

■公式サイト
TOKYO TORCH | 三菱地所

東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発事業

東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発事業は、2024年着工、2025年に竣工予定です。別事業のB地区と連携して、東京駅前の交通結節機能の強化や、国際競争力を高める都市機能の整備などを行い、快適な交通環境の形成やにぎわいの創出を目指しています

◆ビルの構成と階数
・地上10階、地下2階

◆主な用途・入居施設
・羽田空港や成田空港、地方都市を結ぶ大規模バスターミナル
・空港の24時間化に対応したラウンジ
・劇場や平土間ホールといった交流施設
・国際会議、学会、セミナーなどを開催するカンファレンス施設
・外国人の初期診療や予防医療などを実施する医療サービス窓口
・大学病院など高度医療施設のサテライト施設

■東京都の再開発組合認可に関する報道発表
八重洲一丁目東A地区市街地再開発組合|東京都

八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業

八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業は、都内最大級を誇る約2haの敷地に超高層大規模複合ビルを建設するプロジェクトで、2024年度着工、2028年度竣工を目指しています。

東京駅との近さを活かした交通結節機能を強化し、商業施設、オフィス、劇場などを整備。「東京ミッドタウン八重洲」と「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」と一体になって運用するバスターミナルも地下エリアに整備されます。

また、外国人の滞在ニーズに対応したサービスアパートメントや、外国人向けのインターナショナルスクールも開設予定です。

◆ビルの構成と階数
・地上43階、地下3階

◆主な用途・入居施設
・オフィス
・店舗
・劇場
・バスターミナル
・サービスアパートメント
・インターナショナルスクール

■東京都の再開発組合認可に関する報道発表
八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業 | 東京都都市整備局

再開発エリア・周辺エリアのマンションは資産価値が高くなる?

再開発が実施されると、そのエリアにあるマンションの資産価値は一般的に上昇する傾向があります。再開発されたエリアは、最新のインフラや施設の整備によって利便性が向上し、住みやすさが増すからです。

また、交通のハブとなる主要ターミナル駅(東京駅)のような再開発エリアでは、地下鉄・電車・バスなどの公共交通機関との接続向上や、駐車場・駐輪場の整備により、人の移動がしやすくなります。その結果、再開発エリアへ接続する交通路線エリアの資産価値も上昇することが予想されます。

再開発エリアへ接続する交通路線エリア
東京駅に乗り入れているJR線や東京メトロ・丸ノ内線の沿線はもちろんのこと、東京駅とほぼ直結の大手町駅に乗り入れる東京メトロ・半蔵門線、東西線、千代田線の沿線、これらの路線と接続が良い都営・大江戸線なども該当するでしょう。

■東京駅周辺の新築ワンルームマンション物件情報
物件情報 | 株式会社メイクス

再開発エリア・周辺エリアのマンションへ投資するメリット

ここからは、再開発エリアや周辺エリアのマンションへ投資するメリットについて、詳しく見ていきましょう。

エリア一帯で開発をするため、土地のブランド価値が向上する

市街地の再開発は、行政と施行区域内のすべての地権者から成る再開発組合が協力して推進されます。ビル建設のハード面だけでなく、例えば、以下のような観点も含めて総合的な整備が行われます。

・地域経済の活性化
・働きやすいオフィス環境整備
・病院、教育施設、文化施設など公共施設の充実
・防犯対策など治安向上対策
・騒音や自然環境対策
・交通利便性の向上

関与する事業体や地域の人々は「再開発エリア一帯をより良い場所にしていく」という共通の意識・目的を持ち、暮らしやすさと働きやすさを兼ね備えた快適な街の実現を目指します。その結果、エリア全体のブランド価値が向上しやすくなります

公的支援による街づくりが期待でき、資産価値が向上する

市街地再開発の大きな特色は、民間事業体と行政とが一体になって街づくりを行うことです。そのため、事業体には「まちづくり交付金制度」など行政からの補助金が交付されるケースもあります。公的支援があることで開発者は資金に余裕を持ち、より魅力的な街づくりが実現します。

直接的な個人への支援ではありませんが、結果的に民間のみの開発エリアと比較して物件の「割安感」が生まれることもあります。また、公的支援が背景にあることは、長期的かつ計画的な街づくりが期待できることを意味します。そのため、マンションの資産価値の維持や向上も期待できるのです。

防災機能が高く、災害リスクが軽減される

災害や犯罪リスクの低減はマンションの資産価値を高める要素の一つです。再開発エリアでは、最新の設備や理念を取り入れた防災対策や防犯対策が計画されます。そのため、再開発エリアにあるマンションは、高い防災機能や防犯機能を備えたものになります。

例:東京都大田区の糀谷駅前地区再開発…
糀谷駅前地区は防災機能が評価され、資産価値が上がった地域です。
かつては老朽化した木造家屋と狭い道路が密集し、災害時の被害拡大が懸念されていました。しかし、再開発により、住宅、商業、福祉などの複合施設が整備されました。また、京急空港線で都心へのアクセスが良い立地であることもあり、人口増加率も上昇し、資産価値が向上しました。

交通や生活の利便性が高く、活気に満ちた地域が形成される

住民が生活しやすくなることも再開発エリアの強みです。多くの再開発は鉄道駅を中心に展開され、周辺道路や駐車場、バス停、歩道、街灯などの整備が行われます。その結果、交通利便性や治安が大幅に向上します。

さらに、ショッピング店舗やカフェ・レストランが充実し、行政の出先機関や保育・教育施設、医療施設、イベントや交流スペースなども建設されることで、活気に満ちた魅力的な地域が実現します。これらの充実した生活環境に位置するマンションの資産価値は自然な形で向上することでしょう。

再開発により地域人口が増え、マンション入居需要が高まる

再開発エリアのマンションに投資する際の大きなメリットは、入居需要の高まりです。ここまで見てきたようなさまざまな発展要素から、再開発エリアやその周辺エリアは人口の増加が見込まれるようになります。

マンションの資産価値が上昇することも重要なメリットですが、さらに重要なのは、「人気エリアにあるマンション」として高い入居率を維持できる優良物件となることです。

再開発エリア・周辺エリアのマンションへ投資する場合の注意点

再開発エリアのマンションへの投資には、メリットもあるものの、いくつか事前に知っておきたい注意点もあります。

ここでは、再開発エリアのマンションへ投資する場合の注意すべき点を3つに分けて解説します。

計画変更・遅延が起きると資産価値が下がるリスクがある

再開発計画は長期にわたって行われるため、何らかの事情で計画遅れや整備内容の変更が生じる可能性があります。大規模な再開発計画によっては数十年かかる場合もあり、経済情勢や自然災害などが原因で当初の予定が変更されるリスクを伴います。

購入を予定していたマンションが再開発のエリアから外れてしまう可能性や、再開発規模縮小によってマンションの資産価値が当初ほど見込めない可能性もあります。

このような計画の変更によるリスクを軽減するためには、自治体や事業組合が発表する情報をこまめにチェックし、購入するエリアやタイミングを慎重に判断しましょう

公共施設やインフラの整備が遅延するリスクがある

人気の再開発エリアは急激な人口増加が起こるため、場合によっては公共施設やインフラの整備が追いつかない可能性もあります。その結果、一時的に不便な生活環境が生じるかもしれません。

ただ通常は、公共施設やインフラの整備はいずれ改善される場合がほとんどです。しばらくの間は、賃貸入居者が不便さを感じることがあるかもしれませんので、募集時や契約時にこの点を事前に理解してもらう必要があります。

購入後に資産価値が必ず上昇するとは限らない

再開発後に、マンションの資産価値が必ず上昇するとは限りません。例えば、地元地権者の協力が得られず頓挫したり、需要を超えた規模で再開発が行われて地域活性化が実現できない事例が地方都市で見られます。そうなってしまえば、地価や家賃収入の上昇が起きるかは不透明です。

★注意★
将来の値上がりを織り込んだ価格で取引が行われ、上昇分のメリットを得られないこともあります。将来の付加価値を価格に反映するのは困難であり、100%確実な予測は難しいと認識しておきましょう。

再開発エリアの3つの探し方

ここでは、投資用物件を探す際に役立つ「再開発エリアの探し方」を3つご紹介します。

1.東京都や各区・市の公式サイトをチェックする

再開発に関する重要な情報源として、東京都や各区市の公式サイトが挙げられます

市街地再開発事業が発表されると、東京都公式サイトのニュースフィードや東京都都市整備局のホームページで情報が公開されます。決定から発表までスピーディなのが、魅力的なポイントです。都市整備局のホームページでは、位置図、工事スケジュール、竣工後のイメージ図など詳しい情報を確認できます。

■公式サイト
東京都都市整備局

2.インターネットで検索する

不動産投資に関するインターネット上のコラム・ブログも、有益な情報源です。

行政をはじめとした公的な団体がホームページで公表する情報は役に立ちますが、確定した具体的な事実に限られます。一方で、ブログやコラムではプロの解説が掲載されているケースもあるため、行政とは異なるタイプの情報を得られます。

専門家の見解も、投資用物件の選定において貴重な情報です。公的な団体の情報と合わせて読むと、不動産投資に関する理解が深まるでしょう。

3.不動産会社など専門家に聞く

不動産会社の専門家からアドバイスを聞くことも重要です。インターネットを利用すれば数多くの情報を得られますが、専門家はオンラインには出回らない情報も把握しています。また、疑問を感じたポイントがあれば、質問をしてその場で解決できます。

ほかにも、実際に再開発エリアを訪れるという方法もおすすめです。文字だけでは伝わりにくい情報や雰囲気を五感を通して確認できます。手間はかかりますが、効果的な情報収集方法です。

手軽に調べるなら「市街地再開発マップ」がおすすめ

気になる地域を気軽にチェックしたいときに便利なのが、市街地再開発マップです。公益社団法人全国市街地再開発協会が提供しているサービスで、都市再開発法が定める市街地再開発事業(法定再開発)」の事業地区と事業情報をGoogleMapで確認できます。

東京都のホームページのような詳細情報ではありませんが、簡単に操作できるため、気になる地域をちょっと調べたいときに役立ちます。

◆市街地再開発マップ公式サイト
公益社団法人 全国市街地再開発協会

東京駅周辺の再開発計画を知って、投資用物件選びを始めよう!

東京駅周辺の再開発エリア・周辺エリアの投資用物件には大きな魅力があります。特に、いずれの事業も交通利便性の向上を重要な目的としているので、東京駅へのアクセスが良い周辺路線への好影響も期待できます。

東京駅周辺の再開発エリア・周辺エリアで、新築ワンルームマンションの不動産投資に関心をお持ちの方は、実績豊富なメイクスにご相談ください。専門知識を持つコンサルタントが最適な資産運用をサポートします。

※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。㈱メイクス・㈱メイクスプラスにおいては、何ら責任を負うものではありません。

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メイクス100年不動産ナビ編集部

メイクス100年不動産ナビ編集部は、不動産投資をはじめ、資産形成についてワクワクしてもらえるようなの情報の提供を目指しています。初心者向けの情報から既にオーナーの方、知見のある方に向けた、不動産投資や資産形成についての疑問を客観的な視点から発信しています。

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