東京都豊島区はターミナル駅の池袋駅があるなど交通アクセスに優れ、特に若い世代に人気があります。また、外国人居住者の流入も多い傾向にあるほか、再開発が活発なエリアです。
そこで今回は、豊島区の基本情報や不動産投資の観点から見た特徴、将来性などについて解説します。
目次
東京都豊島区の基本情報
東京都豊島区は、副都心3区(新宿区、渋谷区、豊島区)のひとつです。区内には首都圏のターミナル駅の池袋駅があり、駅周辺にはサンシャイン60をはじめとする超高層ビルや大型商業施設が集積しています。
豊島区の特徴について、人口や再開発の状況、交通の便の面から確認していきましょう。
豊島区の人口
豊島区の人口と世帯数の推移は次の表の通りです(※)。
※住民基本台帳に基づき豊島区が発表
<豊島区の人口と世帯数の推移表>
年月 | 人口(前月比) | 世帯数(前月比) |
---|---|---|
2023年9月 | 291,058人 (-199人) | 184,057世帯 (-266世帯) |
2023年10月 | 291,421人 (+363人) | 184,499世帯 (+442世帯) |
2023年11月 | 292,054人 (+633人) | 185,188世帯 (+689世帯) |
2023年12月 | 291,850人 (-204人) | 185,058世帯 (-130世帯) |
2024年1月 | 291,650人 (-200人) | 184,969世帯 (-89世帯) |
2024年2月 | 291,556人 (-94人) | 184,955世帯 (-14世帯) |
2024年3月 | 291,375人 (-181人) | 184,757世帯 (-198世帯) |
■出典:町丁別の世帯と人口|豊島区
豊島区の発表によれば、2024年3月時点で人口は291,375人(男性:146,325人、女性:145,050人、人口密度:22,396)で、世帯数は184,757世帯です。
池袋をはじめ、「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる巣鴨、高級住宅地の目白といった居住エリアは都内でも居住者の多い地域です。そのため、豊島区は全国1,724市区町村のうち人口密度が2024年現在で最も高くなっています。
豊島区は再開発が進む街
2024年5月現在、豊島区では次のような再開発事業が進行しています。
【市街地再開発事業】
イベントホールなどを整備し、にぎわいのある街並みを形成するための再開発。副都心エリアにふさわしい土地の有効利用を推進。
【居住環境総合整備事業】
老朽住宅などの除却や、災害時の建築物不燃化を促進して、地区施設を整備するための再開発。
【池袋駅東口地区まちづくり検討】
池袋駅東口と西口をつなぐウォーカブルな街づくりを指針として、池袋駅東口への都市機能導入と公共空間の再編のための再開発。
3つの再開発事業からも分かるように、豊島区では市街地や居住区の建物の整備を積極的に行っており、住民が暮らしやすい再開発を進めています。その一方で、池袋駅を中心に人々が訪れやすい都市機能開発も行われているため、今後も活気のある街として進化し続ける可能性が高いといえるでしょう。
また、子供や女性、高齢者にも優しい「誰もが住み続けたいまち」や「持続発展する国際アート・カルチャー都市」の実現に向けた再開発が行われており、今後も人気の居住エリアであり続けると予想されます。
豊島区の交通アクセス
豊島区には、東京都内でも乗降客数が多いターミナル駅の池袋駅があります。新宿や渋谷、永田町、銀座・有楽町など都内主要駅へのアクセスが良好なほか、埼玉方面へのアクセスにも優れています。近年では、JR・私鉄路線同士の乗り入れによる遠方への直通運転が増え、利便性が向上しています。
区内に駅のある電車路線は次の通りです。
- JR東日本(山手線、埼京線、湘南新宿ライン)
- 東京メトロ(有楽町線、副都心線、丸ノ内線、南北線)
- 都営地下鉄(三田線)
- 都電荒川線
- 西武鉄道(西武池袋線)
- 東武鉄道(東武東上線)
豊島区には多くの電車が乗り入れているほか、都営バスや西武バスといったバス路線も充実しています。池袋駅からは東北地方や東海地方、関西への高速バス・深夜バスも発着していて、地方への交通手段が豊富です。
都心はもちろん、埼玉県、千葉県、神奈川県へのアプローチにも便利なため、交通の便に優れた区といえます。
豊島区は若者が多く集まる傾向にある
豊島区には大学や高校などの教育機関が多く、学習院大学や立教大学、大正大学など歴史ある大学が複数あります。また、池袋駅周辺には百貨店や映画館、劇場、水族館などの大型商業施設があり、ショッピングや娯楽が一日中楽しめるエリアとなっています。
そのため池袋エリアには、学生から若いファミリー世帯が多く訪れる傾向です。
不動産投資の観点で豊島区の特徴を確認
豊島区の特徴について不動産投資の観点で解説します。
若い世代の単身者が住む街
豊島区の人口を世帯人数別に見てみると、単身世帯が約64%(2020年国勢調査)となっていて、23区の中でも新宿区や渋谷区、中野区と並んで単身世帯の割合が高い区です。
また、単身世帯の年齢構成を見てみると、20歳から39歳の割合は23区中で1位の48%で、23区平均の38%を大きく超えています。そのため、学生や若い社会人に人気のある1R・1K・1DK・1LDKなどの間取りの賃貸物件は需要が高いでしょう。23区内の家賃相場は地方と比べて高いことから、比較的家賃が抑えられるワンルームや1Kを選ぶ人が多いと予想できます。
■参考:
第2回 豊島区税制度調査検討会議(令和5年6月9日)資料
としま政策データブック 2022
利回りはほぼ平均値
豊島区の投資マンションの平均利回りは、他の23区と比較したときに平均的な順位となっています。
不動産投資サイト「健美家」による2019年の調査によると、豊島区の平均利回りは5.87%で11位と平均値付近に位置しています。23区内では決して利回りが高い方ではありませんが、賃貸需要の高い地域であるため、バランスの良い不動産投資が行いやすい地域です。
ただし、2019年から2024年の間で、都内23区の中古マンション価格は急騰しています。株式会社東京カンテイの調査によると、中古マンション70平方メートル価格は1,500万円以上も上昇しています。
不動産価格が上がると平均利回りは減少する傾向にあるため、東京23区全体での平均利回りが減少傾向にある点は注意が必要です。
■参考:
健美家|投資マンション利回りランキング
東京カンテイ プレスリリース/中古マンション価格
都心5区と比較すると地価が安い
2024年の東京都財務局の「令和6年地価公示」によると、都心5区(渋谷区、新宿区、中央区、千代田区、港区)と豊島区の住宅地の地価は次の表の通りです。
地域 | 住宅地の地価(平方メートルあたり) |
---|---|
豊島区 | 728,400円 |
渋谷区 | 1,483,200円 |
新宿区 | 906,100円 |
中央区 | 1,490,800円 |
千代田区 | 2,968,600円 |
港区 | 2,297,300円 |
都心5区平均 | 1,662,900円 |
23区全域平均 | 704,600円 |
豊島区の地価は23区平均を上回るものの、都心5区と比較すると安いことが分かります。物件価格は地価と建物の建築費用から決まるため、地価が安ければ物件価格は低く抑えられる傾向にあり、豊島区は他の区よりも不動産投資に挑戦しやすい地域といえるでしょう。
外国人居住者が多い傾向にある
2024年4月1日現在、東京23区内で外国人居住者数が多い区を順に挙げると次の通りです。
- 新宿区…43,691人
- 江戸川区…43,389人
- 足立区…40,119人
- 江東区…37,629人
- 板橋区…33,390人
- 豊島区…33,157人
豊島区は6番目に外国人居住者が多いエリアであることが分かります。不動産投資を行う場合は、外国人住居者向けのニーズに合わせた賃貸経営を行うという考え方もあるでしょう。
■参考:区市町村別国籍・地域別外国人人口(上位10か国・地域)
豊島区内の物件選びの注目エリア
ここからは、豊島区で特に不動産投資の注目度が高いエリアをピックアップしてご紹介します。
池袋
池袋エリアの主な特徴は次の通りです。
- 三大副都心(新宿・渋谷・池袋)のひとつで人気が高い
- 池袋駅の1日平均乗降者数は全国で第3位と利用者数が多い
- 池袋駅西口地区は再開発計画が進んでいる
池袋には巨大ターミナル駅である池袋駅があります。多くの電車路線が乗り入れているため、交通の便に優れています。また、池袋駅には西武百貨店と東武百貨店、パルコ、東急ハンズ、ルミネなどの大型商業施設があるほか、東京芸術劇場やサンシャインシティなどの文化・娯楽施設もあります。買い物に便利なだけでなくレジャーも楽しめるエリアです。
これまでは池袋駅東口側の発展が目立っていましたが、近年では池袋駅西口地区の大規模再開発が進んでいて、高層ビルやタワーマンションが建設されるなど変貌を見せています。
都市型エリアで昔ながらの商店街やスーパーは少ないため、大学生や若年層の社会人、若いファミリー層の賃貸需要が高いといえるでしょう。
目白
目白エリアの主な特徴は次の通りです。
- 都内でも数少ない高級住宅街地域
- 学習院大学や川村学園女子大学、各種専門学校など教育機関が多い
- 景観が良い建物が並び、落ち着いた雰囲気がある
目白は、豊島区と新宿区の区境にある高級住宅地です。自然が感じられる緑にあふれた閑静な住宅街で、JR山手線・池袋駅から1駅に位置します。目白駅の周辺には商店街があり、大手飲食チェーンから居酒屋、カフェが出店しています。
学習院大学や川村学園女子大学、各種専門学校など教育機関が多いため、学生の行き交う姿が多く見られます。社会人だけでなく大学生の賃貸需要が見込まれるエリアといえるでしょう。
駒込
駒込エリアの主な特徴は次の通りです。
- JR山手線と東京メトロ南北線が通っており、交通の便が良い
- ソメイヨシノの産地として各所で桜並木がある
- 昔ながらの商店街があり生活しやすい
駒込駅にはJR山手線と東京メトロ南北線が通っていて、山手線で都内の主要駅に乗り換えなくアクセスできます。山手線では遠回りとなる永田町、市ヶ谷・飯田橋、目黒、六本木といったエリアには、南北線を使えば短時間でアクセスできます。東京都心を東西南北どこにでも便利に移動できる交通の便の良さが魅力です。
また、六義園といった緑豊かな場所がありつつ、駅近くには飲食店や商店街、スーパーなどがあり、生活に不便を感じることはないでしょう。
大塚
大塚駅周辺も、住みやすい地域として豊島区の中で人気があります。大塚エリアの主な特徴は次の通りです。
- 池袋駅から1駅とアクセスしやすい
- 大塚駅周辺の再開発が進んでいる
- 飲食店が豊富な商店街がある
大塚の大きな特徴として、大塚駅の利便性が高い点が挙げられます。巨大ターミナル駅である池袋駅に1駅と近いのはもちろんのこと、都電荒川線の大塚駅前駅や、少し離れて丸ノ内線新大塚駅がある点も魅力的です。
昔ながらの飲食店や商店街も多くあり、通勤・通学にも便利なため、住み心地の良いエリアといえるでしょう。また近年では、大塚駅ビルの再開発をはじめ駅周辺の再整備が進み、注目度が高まっています。
豊島区の不動産相場の将来性
豊島区には多くの電車沿線が乗り入れる巨大ターミナルの池袋駅があり、都営バスといった電車以外の交通手段も充実しているため交通の便に優れています。また、商業施設も多く、利便性の高いエリアであり、安定的な賃貸需要があると見込まれます。
豊島区では市街地再開発事業や居住環境総合整備事業が進行しているため、さらに住みやすくにぎわうエリアになると予想され、賃貸需要は上昇していくといえるでしょう。
豊島区の不動産投資では単身世帯向けの物件がおすすめ
豊島区は交通利便性が高く、通勤・通学に便利で生活しやすい環境が整っているため、賃貸需要の高いエリアです。
人口は20代・30代の割合が多く、その多くは単身世帯です。単身世帯は広い間取りは不要で、かつ副都心エリアの家賃相場は高めなことから、比較的家賃の安いワンルームマンションの賃貸需要が高いでしょう。
ターゲットが明確で、今後も賃貸需要が安定して見込めることから、不動産投資を始めやすいエリアです。新築ワンルームマンション投資について詳しく知りたいという場合はお気軽にメイクスへご相談ください。専門的な知識を持ったコンサルタントが、最適な不動産投資をサポートします。
豊島区エリアの販売実績まとめ
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