東京都新宿区は交通の便が良く、オフィスや商業施設、大学・専門学校がいくつも集まっているエリアです。賃貸需要は高く、物件の資産価値が高く維持されています。また、学生や若い世代の単身世帯が多い傾向にあり、ワンルームや1LDKの投資に適しているといえるでしょう。
そこで今回は、新宿区の人口や地形、交通アクセスなどエリアの特徴をはじめ、不動産投資をする上でのメリット・デメリットなどについて解説します。
目次
東京都新宿区の基本情報
新宿区は東京都庁の所在地でもあり、副都心3区(新宿区、渋谷区、豊島区)のひとつです。さらに、不動産業界では都心5区(渋谷区、新宿区、中央区、千代田区、港区)とされるエリアのひとつでもあり、東京都の核となる都市といえます。
東京都新宿区の特徴について、人口や地形、交通の便の面から確認していきましょう。
新宿区の人口
2024年5月1日現在の新宿区の総人口は351,825人です。2015年(前々回の国勢調査)と比較すると人口は18,265人増加していて、人口増加率は約5.2%になります。
新宿区の人口構成は、外国人や単身世帯が多いのが特徴です。外国人居住者は45,795人で、都内でも多い区です。また、単身世帯の割合は67.8%と非常に高く、単身者が暮らしやすいエリアとして人気を集めていることが分かります。
■参考:2020(令和 2)年 国勢調査人口等基本集計結果 - 新宿区の概要 -(新宿区新宿自治創造研究所)
新宿区の地形
新宿区は台地と低地で形成された地形です。台地は平均30メートルの高台で、最も低い地点は飯田橋付近の4.2メートルです。また、新宿区の面積は18.22平方キロメートルで東京23区では13番目の広さとなっています。
区内の都立戸山公園には、山手線内で最も高い標高の箱根山(44.6メートル)があります。
新宿区の交通アクセス
新宿区では、首都圏のターミナル駅でもある新宿駅を中心に、さまざまな路線が乗り入れています。区内に乗り入れている電車路線は次の通りです。
- JR東日本(山手線、中央本線、中央・総武線、埼京線、湘南新宿ライン)
- 京王電鉄(京王新線、京王線)
- 小田急電鉄(小田原線)
- 東京メトロ(丸ノ内線、東西線、南北線、副都心線、有楽町線)
- 都営地下鉄(大江戸線、新宿線、都電荒川線)
- 西武鉄道(新宿線)
新宿区には日本を代表する巨大ターミナルである「新宿駅」があります。JR東日本、小田急電鉄、京王電鉄、都営地下鉄、東京メトロの5つの路線が乗り入れる巨大ターミナル駅で、新宿駅の1日平均乗降者数は日本全国で1位です。
電車以外にも、新宿駅西口には路線バスのロータリーがあり、区内のどこへ行くにも便利なバス路線が整備されています。また、全国各地結ぶ高速バスターミナル「バスタ新宿」もあるため、地方へ出かける際の利便性も高いです。
不動産投資の観点で新宿区の特徴を紹介
不動産投資先のエリアとして新宿区にはどのような特徴があるのか、またそれらの特徴からどのような物件が不動産投資に向いているのかをご紹介します。
若い世代の単身者が多い
新宿区には、オフィスや商業施設、大学・専門学校などの建物が多く立ち並んでおり、郊外にあるような一戸建ての住宅街はあまり見られません。
居住用物件ではファミリータイプや単身世帯向けのアパート・マンションが目立ち、家族で住んでいる世帯の中では2人の割合が最も多くなっています。そのため、新宿区で不動産投資を行う際は、単身者や2人暮らし向けの比較的コンパクトな間取りの物件が向いているといえます。
また、新宿区の人口を年齢別に見ると、25歳~30歳前後の人口が多いため、働き盛りでもある若い世代がターゲットとなるでしょう。
都心5区の中で地価が安いほうである
都心5区(渋谷区、新宿区、中央区、千代田区、港区)の中では、新宿区の住宅地の地価は最も低くなっています。
地域 | 住宅地の地価(平方メートルあたり) |
---|---|
渋谷区 | 1,483,200円 |
新宿区 | 906,100円 |
中央区 | 1,490,800円 |
千代田区 | 2,968,600円 |
港区 | 2,297,300円 |
都心5区平均 | 1,662,900円 |
23区全域平均 | 704,600円 |
2024年の東京都財務局の調査では、千代田区の地価が1平方メートルあたり最も高い2,968,600円であるのに対し、新宿区の地価は906,100円と半分以下です。物件価格は地価と建物の建築費用から決まるため、地価が安ければ物件価格も安くなる傾向があります。
外国人居住者が多い傾向にある
2024年4月1日現在、東京23区内で外国人居住者数が多い区の上位5つは次の通りです。
- 新宿区…43,691人
- 江戸川区…43,389人
- 足立区…40,119人
- 江東区…37,629人
- 板橋区…33,390人
新宿区は江戸川区と並んで外国人居住者が多い区であることが分かります。さらに、都心5区で比較するとその数は圧倒的に多く、港区の21,863人(2024年3月末現在)の約2倍の外国人居住者がいることになります。国別の内訳では中国人が最も多く、他にも韓国人やネパール人など、アジア圏から来日している人の割合が多くなっています。
こうしたデータの裏付けから、新宿区では外国人向けに特化した賃貸経営を行うのも有効です。日本人向けの賃貸経営とは異なるノウハウが必要となりますが、安定した賃貸需要が見込めるでしょう。
新宿区で不動産投資をするメリットとは
新宿区にある物件を対象に不動産投資を行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか?
次に挙げる3つの観点で解説します。
- ワンルームや1LDKの投資に適している
- 物件の資産価値が高めである
- 家賃が下がるリスクが低い
ワンルームや1LDKの投資に適している
新宿区の世帯人数を見てみると、単身世帯の割合が67.8%と最も多く、次いで2人世帯が17%です。合計すると84.8%となり、5人のうち4人が1人暮らしまたは2人暮らしになる計算になります。
このことから、新宿区の賃貸物件として需要が高いのは、ワンルームや1LDKといったコンパクトな間取りの物件といえるでしょう。1人暮らしや2人暮らし向けの物件はファミリータイプと比べてそれほど広さが必要とならず、物件価格が比較的安価に抑えられるのがメリットです。
また、「単身の若い社会人」「上京した大学生」など入居者のターゲットを絞りやすいため、物件選びに悩む必要がないという点は不動産投資をする上で大きな利点になります。ターゲット層からの需要が高い間取りであれば空室率を低く抑えられるのはもちろん、空室が生じてしまった場合でも次の入居者がすぐに見つかるため安定した家賃収入が期待できます。
■参考:2020(令和 2)年 国勢調査人口等基本集計結果 - 新宿区の概要 -(新宿区新宿自治創造研究所)
物件の資産価値が高めである
新宿区の住宅地の地価は都心5区の中では最も低いですが、東京23区で比較すると地価は高いほうに入ります。そのため、新宿区にある物件は資産価値が高いと判断され、金融機関などから融資を受ける際に有利に働くと考えられます。
また、新宿区の人口は増加傾向にあるため、人口減少傾向にある地域と比べると地価が下がるリスクは低いといえます。
出口戦略として売却を考えている場合、地価が下がりにくいという点は大きなメリットになります。売却時点での資産価値が高ければ買い手が付きやすくなるため、早期売却ができる可能性が高まります。不動産は流動性が低いことから現金化しにくい資産ですが、早期売却が期待できる物件であればその心配もありません。
家賃が下がるリスクが低い
家賃が下がる要因には「物件の経年劣化」と「賃貸需要の減少」の2つがあります。物件の経年劣化は設備修繕やリフォームで改善できますが、賃貸需要の減少については個人で対処できることはほとんどありません。
賃貸需要の減少は、人口が減少したりターゲット層が変化したりすることで起こります。しかし、新宿区の人口は増加傾向であり、引き続き賃貸需要が見込まれるエリアといえるでしょう。再開発も進んでおり、今後いくつかの大型複合施設が建設される予定で、ますます発展していくことが期待されます。
今後、賃貸需要が減少することはないと思われるため、経年劣化に伴う設備更新や修繕をしっかり行えば、家賃を下げるような事態は避けられるでしょう。
新宿区で不動産投資をするデメリットとは
新宿区で不動産投資を行うデメリットには、どのようなものがあるでしょうか?
次のようなデメリットと、それを解消するためのヒントをご紹介します。
- 競合物件との差別化に工夫が必要
- 高い利回りを狙う投資には適していない
競合物件との差別化に工夫が必要
新宿区で不動産投資を行う際はワンルームや1LDKがおすすめであると先述しましたが、コンパクトな物件は間取りのパターンに限りがあります。そのため、競合物件と同じような間取りになることも多く、差別化しにくいというデメリットが生じます。
間取りでの差別化が難しい場合は、立地条件や設備面で特色を出す必要があります。浴室やキッチン、セキュリティ対策など、賃貸物件で人気の最新設備が備わっているなどであれば、競合物件との差別化が図れるでしょう。
高い利回りを狙う投資には適していない
新宿区の利回りは東京23区の中では低く、高い利回りを狙う投資には向いていません。地方に比べると賃貸需要が高いため空室率は低いものの、競合が多く強気の家賃設定をすることは難しいでしょう。
また、入居者には学生や25歳~30歳前後など若年層の割合が多く、ライフスタイルの変化が起こりやすいことから、入退去の回転率が高いケースがあります。入退去の回転率が高いと修繕費やクリーニング費がかさみ、収益が圧迫されることも多くなります。
このように、新宿区での不動産投資はローリスク・ローリターンとなりやすく、長期的な運用になることを視野に入れておく必要があります。
新宿区の不動産投資で単身世帯におすすめの地域とは
新宿区は単身世帯が多いですが、例えば、学生と社会人ではそれぞれ人気のあるエリアが異なります。
学生をターゲットにする場合は、周辺に大学や専門学校が多い高田馬場エリアがおすすめです。学校に通いやすいだけではなく、お手頃な価格で利用できる飲食店やスーパーマーケットがそろっているため、学生から人気のエリアになっています。
一方で、社会人をターゲットにする場合は、神楽坂エリアがおすすめです。新宿駅からは離れますが、落ち着きがある雰囲気で入居期間が長いという特徴があります。特に女性からの人気が高いため、物件選びではセキュリティ面を重視するとよいでしょう。また、坂道が多いエリアになるので、駅までの距離が近い物件が好まれます。
新宿区の不動産投資はワンルームや1LDKへの投資がおすすめ
新宿区は単身世帯が多いため、不動産投資においてはワンルームや1LDKの物件を選ぶのがおすすめです。巨大ターミナルである新宿駅があり、オフィスや商業施設が集まっていることから、若い世代に人気があるエリアになっています。
新宿区はターゲットが明確で、今後も賃貸需要が安定して見込めることから、不動産投資を始めやすいエリアです。新宿区の新築ワンルームマンション投資について詳しく知りたいという場合はお気軽にメイクスへご相談ください。専門的な知識を持ったコンサルタントが、最適な不動産投資をサポートします。
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