会社員のための不動産投資実践ガイド!失敗しないためのポイントは?

最終更新日:2024.09.12 (公開:2024.08.29)

会社員のための不動産投資実践ガイド!失敗しないためのポイントは?

老後における資産形成の有効な手段となる不動産投資ですが、特に会社員にはメリットが多く、人気を集めています。しかし、成功するためには不動産投資の基礎知識や投資物件の情報収集に加え、失敗しないためのポイントを知っておくことが大切です。

そこで、会社員が不動産投資に適している理由と、それにもかかわらずなぜ不動産投資に失敗してしまうのかを解説します。併せて、不動産投資を成功させるために会社員が意識すべきポイントも紹介します。

会社員に不動産投資が適している5つの理由

会社員に不動産投資が適している5つの理由

さまざまな資産形成の中でも、不動産投資は会社員としての本業と並行しながら無理なく行えることから会社員に適しています。

会社員に不動産投資が適している主な理由を次の5つに整理して解説します。

  • 収入が安定しているので融資を受けやすい
  • 管理と運営を他者に任せられる
  • 値動きを四六時中追わなくてよい
  • 節税につながる場合がある
  • 不動産投資は副業にはあたらない可能性がある

理由1:収入が安定しているので融資を受けやすい

会社員が不動産投資を行う際は、金融機関などからの融資を必要とするケースが多いです。融資を受ける際は、必ず審査を通過しなければなりません。

このとき、毎月決まった額の給与収入がある会社員は、個人事業主と比較して収入の安定性が高いため、融資審査のプラス材料になるといわれています。特に、勤続年数が長く、かつ大手企業・上場企業に勤めている会社員や公務員は有利な傾向にあるでしょう。

逆に、中小・零細企業に勤務していて勤続年数も短い場合は、大手企業勤務や公務員と比較して収入の安定性が低いため、相対的に審査に不利になるといわれています。

同じ会社員でも、勤務先や勤続年数、雇用状況によっては審査が通りにくいことを覚えておきましょう。

【関連記事】不動産投資ローンのおすすめポイントとは?借入先の種類や住宅ローンとの違いも解説

理由2:管理と運営を他者に任せられる

不動産投資では建物の保守や点検、入居者の管理といった物件管理業務が生じます。会社員の場合、本業と並行しながら管理業務を行わなければなりませんが、その業務を賃貸管理会社に委託することも可能です。

投資物件を選定するまでは、書類作成やローンの手続きなどの作業にある程度時間がかかるものの、購入後は物件管理と運営を任せることで仕事に集中できます。

株式や為替などと比較すると、投資後にかかる時間コストは不動産投資のほうが少ない傾向にあるため、特に、仕事が忙しく資産形成に多くの時間を費やすことが難しい会社員こそ、不動産投資は向いているといえるでしょう。

理由3:値動きを四六時中追わなくてよい

不動産投資では、投資物件の値動きが穏やかに推移するため、基本的には値動きを頻繁にチェックする必要がありません。そもそも、不動産投資では毎月固定の家賃収入が収益となり、計画通りに運用できているのか見通しを立てやすいのが特徴です。

また、仮に出口戦略として物件を売却する計画があったとしても、基本的には長期計画となるため、短期での値動きを追う必要はありません。

反対に、株取引やFXなどの金融投資では、価格変動によるキャピタルゲインが中心になるため、値動きを頻繁にチェックしたり、タイミングを見極めたりする必要があります。このため、値動きを気にするあまり、仕事に集中できなくなる可能性があります。

このように、不動産投資は値動きを四六時中追わなくてよく、本業と並行しても無理なく続けられる点が、不動産投資が会社員に向いている理由です。

理由4:節税につながる場合がある

理由4:節税につながる場合がある

会社員としての「給与所得」が多ければ多いほど、多くの税金を納めなければなりません。しかし、会社員の給与所得から不動産投資によって生じた赤字を差し引く「損益通算」を行うことで、税法上の課税所得額を減らすことができるため、結果として納税額を抑えられる場合があります。

特に、物件購入をした初年度は、仲介手数料や名義変更手続きに伴う手数料に加え、物件購入費用を使用可能な年月でわけた「減価償却費」を計上することで赤字になりやすいことから、節税効果も期待できます。

【関連記事】不動産投資の「税金対策」には注意が必要?仕組みが分かる基礎知識

理由5:不動産投資は副業にはあたらない可能性がある

不動産投資は一般的な副業とは異なり、資産運用として社会的に認識されやすいです。そのため、たとえ勤務先の就業規則で副業が禁止されていても、不動産投資であれば認められるケースがあります。

企業としては、従業員が親族からの相続や贈与によって投資用不動産を所有する場合も考慮して、一定条件のもと不動産投資を認めている場合も多いです。公務員の場合も同様です。

ただし、不動産投資を本格的な事業として行っていると判断された場合は、副業とみなされる場合があります。

例えば、「一戸建て(独立家屋)は5棟未満、アパートやマンションは10室未満であれば資産運用として扱われるが、それを超えてしまうと事業と判断されて副業とみなされる」といった具体的な条件が副業規定などで決められているのが一般的です。

【関連記事】不動産投資なら副業禁止でもOK?公務員や就業規則が気になるサラリーマン必見!

会社員が不動産投資に失敗するパターンを解説

会社員が不動産投資に失敗するパターンを解説

会社員が不動産投資に適しているとはいえ、少なからず失敗するリスクもあります。ここでは、会社員が不動産投資に失敗する4つのパターンについて解説します。

キャッシュフローがマイナスの物件の購入

「キャッシュフローがマイナス」の物件とは、物件を保有することで得られる収入よりも支出が上回る状態を指します。具体的には、家賃収入から管理運営費やローン返済などの支出を差し引いた収支が赤字になってしまう物件のことです。

たとえ資産価値が高い物件でも、収支が赤字では運用する意味がありません。そのため、購入する物件のキャッシュフローを事前にシミュレーションして、中長期的な収支バランスを評価しておくことが重要です。

ただし、将来の地価高騰や周辺地域の再開発で物件価値が急騰する見込みがある場合には、キャッシュフローがマイナスだったとしても、将来的に毎月の赤字を相殺できたり、物件売却時に大きなキャピタルゲインを狙えるケースもあります。

経費が修繕などで予想以上にかかる

中古物件を購入する際は、建物や設備の経年劣化に対する修繕費用を含んだトータルコストを考慮しておかないと、計画外の出費となってしまいます。

特に、屋根や外壁の補修、電気設備や給排水設備の交換には多くの修繕費用を要するため、どの程度消耗しているかは購入前の確認が重要です。多くの場合、そのままでは賃貸物件としては成り立たず、キッチンやトイレなどの基本設備の修繕や交換、内装のリフォームが必要となるでしょう。

新築・築浅物件よりも中古物件のほうが利回りは高くなりやすいですが、こうした修繕費用まで考慮した計画を立てておかないと運用に失敗するケースがあります。

相場より高値の物件を購入する

周辺相場よりも高値の物件を購入してしまう失敗パターンもあります。適正な価格で購入するためには、入念なリサーチが欠かせません。

近隣のエリアで売り出されている物件の間取りや、価格帯に関する情報を入手するだけでも、ある程度の相場を把握できます。また、最寄り駅や商業施設までのアクセスも相場を左右します。

さらに、不動産投資では総額で大きな金額を扱うため、比較的少額になりやすい諸経費の計算などを省きがちなことも、高値の物件を購入してしまう要因です。

無理なローンを組んでしまった

毎月決まった額の給与収入を得られる会社員は、融資審査に通りやすいメリットがある一方、高額なローンを組んでしまい、返済が滞ってしまうリスクがあります。不動産会社から高額な物件を勧められるがままに購入して無理なローンを組んでしまった結果、毎月の返済が困難になってしまったという失敗パターンもあります。

そのため、生活に負担がかからないような毎月のローン返済額を設定することが大切です。返済は長期にわたって行うことになるため、万が一の場合も考慮したうえで、余裕を持たせた計画が必要です。

【関連記事】サラリーマンや公務員は不動産投資の「カモ」?うわさの理由と失敗対策を解説

会社員が不動産投資に成功するポイントを解説

会社員が不動産投資に成功するポイントを解説

会社員が不動産投資に成功するためには、失敗パターンに陥らないよう対策を講じることと、事前準備を入念に行うことが重要です。

ここでは、会社員が不動産投資に成功するために意識すべき5つのポイントについて解説します。

  • 不動産投資に関する知識習得や情報収集を怠らない
  • キャッシュフローをチェックする
  • 周辺相場と比較してみる
  • 物件の立地環境をチェックする
  • 物件の将来性についても検討する

不動産投資に関する知識習得や情報収集を怠らない

不動産投資を成功に導くためには、まずは不動産投資に関する知識を得ることが必要です。

例えば、「利回り」は投資した金額に対しての利益を示す指標ですが、利回りには「表面利回り」、「実質利回り」などの種類があり、それぞれを正しく理解しておく必要があります。

また、不動産投資の成功確率を高めるためには情報収集が欠かせません。物件や相場に関する情報のほかにも、不動産会社・管理会社に関する情報を集めておきましょう。

情報収集の手段としてはインターネットや書籍から情報を集めたり、セミナー・勉強会に参加したり、経験者から話を聞いたりする方法があります。経験が豊富な専門家がいる不動産投資会社へ相談してみるのもおすすめです。

キャッシュフローをチェックする

キャッシュフローとは、簡単に言うと現金の出入りを可視化した指標です。先にも触れたように、不動産投資を行う際は、このキャッシュフローを把握しておくことが重要です。

例えば、投資用区分マンションを購入した場合、年間の家賃収入から経費やローン返済額を差し引いたお金を計算することで、キャッシュフローを算出できます。キャッシュフローが高いほど、基本的に物件の収益性が高いといえるでしょう。

不動産投資に伴う経費の具体例としては、物件管理費や水道光熱費、通信費、固定資産税などがあります。また、融資を利用している場合はローン返済額も支出経費に入れてキャッシュフローを算出することで、より精度の高いキャッシュフローを作成できます。

【関連記事】不動産投資の管理費(運用コスト)を解説【ワンルーム賃貸管理のポイント】

周辺相場と比較してみる

投資ターゲットとしている物件の価格が適正かどうかを判断するため、目安となる周辺相場を調査して比較することも成功のポイントです。周辺相場は、不動産ポータルサイトや「不動産情報ライブラリ」を活用することをおすすめします。

不動産ポータルサイトは、Webサイトでエリアや価格帯、間取りなどの条件を入れて検索ができるため、さまざまな物件との比較が可能です。

また、国土交通省が提供している「不動産情報ライブラリ」は、不動産取引に関連する価格情報をはじめ、周辺施設、防災、都市計画といった情報も併せて知ることができます。

■参考サイト国土交通省が提供する不動産情報サイト【不動産情報ライブラリ】

物件の立地環境をチェックする

投資する候補物件の立地環境を詳しく確認しておくことも大切です。立地環境を確認する際は、最寄り駅や商業施設との位置関係やアクセスに加え、入居者属性との相性も調べておくとよいでしょう。

例えば、単身者用のワンルームマンションの場合、オフィス街や工場などの職場、大学などの教育機関との距離を調べることで、入居者属性に合った賃貸需要を把握することに役立ちます。一般的には鉄道駅に近い物件が有利な立地ですが、徒歩や自転車、バイク、車などで通勤・通学できる圏内に物件があれば、十分に賃貸需要が見込まれると判断できるかもしれません。

このように、物件の立地環境からそのエリア固有の賃貸需要が推察でき、家賃相場や入居率と深くかかわってくるので、物件購入前に必ずチェックしておきましょう。

物件の将来性についても検討する

不動産投資では、物件売却を見据えた将来的な出口戦略も考慮しておく必要があります。

出口戦略を考える際には、長期的に需要が見込まれる物件かどうかをシミュレーションすることが大切です。購入後に周辺エリアの発展性が望める立地なのか、人口増が見込めるのかなどを調査することで、長期的な賃貸需要の動向をつかめるでしょう。

また、土地区画整理事業や都市計画道路敷設といった行政の都市開発計画の状況を把握することで、将来的な不動産価格の変動をある程度予測することも可能です。どのような計画が進行しているのかは、各自治体のWebサイトなどでも公開されています。

【関連記事】不動産投資の出口戦略とは?売却タイミングや売却方法を紹介

会社員は不動産投資を始めやすい環境にある

会社員は不動産投資を始めやすい環境にある

会社員にとって不動産投資は始めやすい資産形成の一つです。安定した収入があることから融資に有利で、物件管理を賃貸管理会社へ委託すれば運用の手間もかかりません。その一方、基本的な不動産投資に関する知識や情報収集は不可欠で、準備をしないままに手を出せば失敗のリスクもあります。

ただ、本業で日々忙しい会社員にとって、独学でゼロから不動産投資の情報収集を始め、物件を選定し、物件管理を滞りなく行い、資産形成を目指すことは容易ではありません。

そこで、不動産投資による資産形成を検討している場合は、不動産投資の実績が豊富なメイクスにぜひご相談ください。専門知識を持ったコンサルタントが会社員にとって最適な不動産投資をサポートします。

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著者/監修者紹介

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メイクス100年不動産ナビ編集部

メイクス100年不動産ナビ編集部は、不動産投資をはじめ、資産形成についてワクワクしてもらえるようなの情報の提供を目指しています。初心者向けの情報から既にオーナーの方、知見のある方に向けた、不動産投資や資産形成についての疑問を客観的な視点から発信しています。

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