マイナンバーカードの交付枚数率は2022年にマイナポイントキャンペーンの効果もあり、国民の53.9%を超えました。
マイナンバーカードが普及してきた今、e-Taxでの電子申告が浸透し、自宅から簡単に提出が可能になりました。
記事を読まれている読者の皆様の中には、今年マイナンバーカードを取得し、今年初めて確定申告でe-Taxを利用される方がいらっしゃるのではないでしょうか。今回の記事では、e-Taxとはなにか、e-Taxを使った確定申告のメリット、マイナンバーとの認証方法について解説していきます。
・e-Taxが何をするものか分からない
・e-Taxを利用することでどのようなメリットがあるのか知りたい
・e-Taxとマイナンバーとの認証方法について知りたい
今回、はじめてe-Tax による電子申告をする方はぜひ参考にしてください。
目次
e-Taxとはどんなシステムなのか
そもそもe-Taxとはなんなのかについて解説していきます。
e-Taxとは(国税電子申告・納税システム)とは
e-taxとは、国税庁が提供する国税電子申告・納税システムです。インターネットを通して、確定申告をはじめとする国税についての手続きが、自宅で完結できます。
確定申告はe-Taxソフトまたは「確定申告等作成コーナー」を利用することで作成が可能です。インターネットを通じて管轄の税務署に提出することが可能なため、非常に便利なシステムです。
スマートフォンでの認証ができるようになり使いやすくなりました
e-Taxには3種類の認証方式があります。
もともとは税務署などに直接伺い、発行してもらうID/パスワードを使って認証する方式とマイナンバーカードをICカードライタを使った認証方式でした。しかし2022年1月からe-Taxがスマートフォンでの認証を行えることになったため、非接触でカードを読み取ることができるスマートフォンを持っていればアプリをインストールし、マイナンバーカードを読み取るだけで準備が可能になり、e-Tax は以前と比べてより利用しやすくなりました。
※本稿ではマイナポータルを経由しないでe-Tax へログインする方法について解説します。
●ID・パスワードでの認証方式
マイナンバーカードを取得していない場合、税務署で職員との対面による本人確認を済ませます。
e-Tax開始届出書の提出を行うことで、ID・パスワードの受領がなされます。
●マイナンバーカードでの認証方式(ICカードリーダライタ認証)
ICカードリーダライタにて、認証する方式です。ICカードリーダライタを購入する必要があります。また、ICカードリーダライタは確定申告の時期になると品薄になったり、金額が大幅に上がったりして不都合が多いです。
●マイナンバーカードでの認証方式(スマートフォン認証)
ICカードリーダライタを別途購入することが不要で、スマートフォンに内蔵している非接触式カードリーダライタを使ってマイナンバーカードを認証することが可能で、ほとんどの方はスマートフォンで認証する方式が便利です。
e-Taxを利用する5つのメリット
まず、メリットについて見ていきましょう。ここでは以下の5項目について解説していきます。
面倒な印刷がいらない!
旧来の方法であった郵送での確定申告の方式では確定申告書を印刷しなければなりませんでした。プリンターを持っていない方は、コンビニエンスストアのネットプリントサービスを使う必要があります。コンビニに訪問し、印刷は非常に面倒な処理です。
e-Taxを利用すれば、インターネットを経由して行う電子申告をすることができるため、確定申告書を印刷する必要はありません。
税務署への郵送や持参が不要!
上記項目に記載したように、作成した申告書は電子インターネットを経由するため、管轄の税務署に自宅から直接提出することができます。税務署に出向く必要がありません。そのため、
・繁忙期の税務署での長い待ち時間
・郵送準備などの手間
などを省くことができます。
確定申告時期なら24時間休日・祝祭日いつでも提出可能!
従来、確定申告を提出する際は税務署の開庁時間内、郵送の受付時間内に行わなければなりませんでした。しかし、e-taxを利用すれば、所得税等の確定申告時期には24時間休日・祝祭日でもいつでも提出可能になります。本業があり忙しい方には嬉しい仕組みです。
ただし、通常期は利用可能時間が異なります。詳細な利用可能時間については、「利用可能時間カレンダー」をご確認ください。
参考:e-Tax の利用可能時間
控除などの添付書類が不要!
e-Taxを利用した確定申告は「第三者作成書類」の添付が省略可能です。皆様に身近な例でいえば、ふるさと納税の寄付金受領証明書や生命保険控除の用紙を郵送することが不要です。
第三者作成書類とは
・給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
・雑損控除の証明書
・医療費通知(医療費のお知らせ)※1
・医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
・セルフメディケーション税制に係る一定の取組を行ったことを明らかにする書類 ※2
・社会保険料控除の証明書
・小規模企業共済等掛金控除の証明書
・生命保険料控除の証明書
・地震保険料控除の証明書
・寄附金控除の証明書 ほか・・
※1令和3年分以降の所得税より、「医療費控除の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
※2平成29年分から令和2年分の所得税において、「セルフメディケーション税制の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
参考:添付省略制度
還付金の受け取りが書面に比べ早い!
e-Taxで提出する場合は、書面で提出する場合に比べて、還付金を早く受け取ることができます。不動産投資が総収入金額を必要経費が上回り、赤字となることで還付が見込まれる方は、e-Taxでの提出が大変おすすめです。
e-Taxを利用する前にしておくと良い準備まとめ
e-Taxを利用するために事前に用意しておく必要があるものをみていきましょう。
マイナンバーカードの発行
時間短縮を目的としてe-Taxのシステムを利用するためには、マイナンバーカードを事前に作成しておくことがおすすめです。
参考:マイナンバーカード取得方法
マイナポータルアプリのインストールしておきましょう
マイナポイントを発行する際に登録された方も多いかと思いますが、事前に登録を済ませておくと、作成する際にスムーズにマイナンバーカードの情報を読み込むことが可能です。マイナンバーカードはスマートフォンで読み込みが必要なため必ずスマートフォンから登録を行いましょう。詳しい認証方法については後述いたします。
マイナンバーでの認証方法を解説
確定申告書作成コーナーにて提出方法を選択
まずはじめに国税庁 確定申告書等作成コーナーを開きます。
作成ページに進み「税務署への提出方法を選択してください。」の中からマインバーをお持ちの方の箇所を見てみましょう。
・ICカードリーダライタを使用してe-Taxへログイン
・スマートフォンを使用してe-Taxへログイン
ICカードリーダライタを使用してマイナポータルからe-Taxへ
ICカードリーダライタとは、ICカードに記録された電子情報を読むための機器のことをいいます。マイナポータルへICカード(マイナンバーカード)で認証し、e-Taxへログインします。
お手元にこちらの機器がある方はカードを差込みデータを読み込ませることで、マイナンバーの情報を読み込むことができるため、非常に便利です。
スマートフォンを使用してマイナポータルからe-Taxへ
ICカードリーダライタをお持ちでない方はスマートフォンを利用し認証します。アプリをインストールしてから登録を行いましょう。
e-Taxのログイン認証画面で、スマートフォン読み取り用のQRコードが表示されたら、QRコードを読み取り、マイナンバーカードによる認証を行います。設定が終われば、マイナポータルから、e-Taxへログイン&確定申告書類の作成を行いましょう。
e-TAXを利用して確定申告の手間を省きましょう
近年ではe-Taxのサービスが向上したことで、自宅から簡単に確定申告を行えるようになりました。スマートフォンやタブレットからも気軽に確定申告ができます。
確定申告は毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までです。忘れずに行いましょう。
確定申告に困ったら税理士もしくはご自身の賃貸管理会社へ相談
今回はe-Tax のメリットやマイナンバーカードを使った認証方法について解説してきました。
確定申告において、不動産投資のオーナー様に必要なことは、できる限り手間を省くことです。ご自身で考えて分からないことが発生して、e-Tax による申告作業が止まってしまうよりは、詳しい専門家に相談することも時には必要です。
不動産投資に関わる確定申告について詳しく知りたい方で、すでに物件をお持ちの方はご自身の担当営業に相談するのが良いかと思います。もし、メイクスにて物件を購入されていたり、賃貸管理を委託されていたりした場合、メイクスまでお気軽にご相談ください。専門知識を持ったコンサルタントが最適な資産運用をサポートします。
※e-Taxからの申告は、一部対応していない手続きもあるので注意が必要です。税務署や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
※本記事では、記事のテーマに関する一般的な内容を記載しており、より個別的な、不動産投資・ローン・税制等の制度が読者に適用されるかについては、読者において各記事の分野の専門家にお問い合わせください。㈱メイクスにおいては、何ら責任を負うものではありません。